山形県山寺郵便局
建築家:伊藤 邦明 / 伊藤邦明都市建築研究所
この建物は2004年度のIASS(国際空間構造学会)のTSUBOI Prizeを受賞している。論文としての受賞ではあるが、実態は作品として、と言って問題はないと思う。何しろ論文の中に数式らしい数式が全くないのだから。山形県山寺は芭蕉の俳句で有名ではあるが、そればかりではない。観光ルートから外れた奥山寺などには妖気さえ漂う幻想的な空間がある。
ここに立石寺本堂に対峙する形で、郵便局が作られた。企画は当時の東北郵政局—施設部長、現芝浦工業大学教授、南一誠氏。構造は25×140の板材を直交させて重ねたHPシェルを4枚、アングル材とフラットバーを組み合わせたフレームで一体化したもの。私の学生時代からのアイディアが40年ぶりに実現した。
所在地
山形県山形市大字山寺字南院4294-1(山寺駅前)
構造
木造一部鉄筋コンクリート造 地上1階・地下0階
敷地面積
758.20㎡
延べ面積
350.73㎡
設計・管理
伊藤邦明都市建築研究所
構造設計
構造設計:相原俊弘 構造実験:板垣直之 設備設計:高橋十悦
施工
小野建設 / 郵政互助会
インフォメーション
〒 263-0042 千葉県千葉市稲毛区黒砂1-1-7 TEL: 043-247-8168